「紀ノ川」

今年の映画一本目。

知人との打ち合わせで勧められた「紀ノ川」。

疲れ深夜観ながら眠りにつこうと思っていたんだが。

3時間近くある作品ながら、結局最後まで観てしまった。

今まったく流行る要素はないかも知れないが、実に心地よく。

音楽と物語と時間の跳躍にはアグレッシブさを感じたが、

一昨年 御成座で出くわした「戦場のメリークリスマス」の劇場体験。そのキャメラマンでもある成島東一郎氏の撮影術に終始見とれた。

思慮深さというものは画面から伝わるのだと思った。

配役も豪華だが、正月に偶然友人に話した作品が、当時遺作となってしまい、スケジュールを書くものとして責任を感じ、沖縄の現場から葬儀に向かったことがあった田村高廣氏も出演しており、

他名優たちの時代を経た妙技に静かな感動が続いた。

煽りコピーに作品が醸し出すものはないがw

機会があれば、お時間あるときにゆるりと味わって下さいまし。

長いけど。長いだけの映画独自の感慨はあることでしょう。

アップもほとんどなく、方言も字幕必要なレベルですが、ゆえに想像力を使いながら観る愉楽があることでしょう。

嗚呼、フィルムのころに映画戻らねえかな。

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